フルフル メロンソーダ (粉末メロンソーダ)

顧みて1960年代には、全国的に「粉末清涼飲料」ブームがございました。関東の《渡辺ジュースの素》やら、中京の《春日井シトロンソーダ》やら・・・地方の製菓メーカー各社がシェア争奪を競ってTV-CMを流し、濃縮カルピスと並ぶ『食料品ストアの人気“客寄せ”品目』でもございました。

その後は人工甘味料叩きに曝され、《ファンタ》《チェリオ》といったボトル入り炭酸ドリンクとの競合にも敗れ、昭和50年(’75年)くらいには大多数が姿を消したんでありますが・・・このたび、大手食品メーカーとしては初めて、あの「昭和の味」が復刻!されました。やっほー♪♪

k517153560発売したのは、《クラシエフーズ(旧:カネボウフーズ)》さん ─── かつて、経営難の《渡辺製菓》を吸収統合した、その会社自身による(全国区での)復刻企画でございます。

甘味料にはトレハロースが起用され、着色料や保存料を添加しないでの新生「メロンソーダ」。姉妹品には「オレンヂソーダ」を揃えます^^

重曹による「あの泡立ち」は爆発的で、昔のよりムース状?っぽく「きめ細やか」になった印象。

そのワリに、舌をチクチク突く刺激は薄く、ナンだか丸く(おとなしく)なった感じがしますね^^; たぶん、これは製造者の望んだことじゃなく、材料に使われる成分……特に❕ 甘味料が(前述した50年前の“害毒呼ばわり騒動”により)本来のシクラメート(和名:チクロ)から変更されてしまっているからでしょう。

この辺の哀しい事情については、拙著の別ブログに詳しく解説しました。

ま、いずれにせよ懐かしい。あえて出し直したんだから、末永~~く作り続けてほしいと思います。

http://www.kracie.co.jp/products/…

《関連の話題》

ポッカサッポロ(旧:サッポロ飲料)が1990年代末に売り出したがぶ飲み メロンクリームソーダは昭和の粉末メロンソーダの味わいを「平成の炭酸飲料」として受け継いだ、その後のロングラン商品です。

がぶ飲み

令和の今も、3種類のラインナップで提供され続けている《がぶ飲み》

たしかに缶やボトルに刷られたイメージ画像は「あの❕昭和のメロンソーダ」なのですが、中身のソーダ自体は(本来は)トッピングされるべきクリーム成分を攪拌して溶かし込んでしまってます。

つまり、のど越しのテイストも丸まったクリームミックス味なら、飲料自体の地色も透明クリスタルなグリーンではなく、濁った萌黄(もえぎ)色になってしまっている^^;ところが、はなはだ懐かしさを削いでしまってて残念っ。

コメントを残す